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藤原 郁三【陶壁作家】 現代建築環境の空間イメージを広げる為、地球の断面であるかのような壁を演出したい。

【経 歴】
《1946》大阪に生まれる
《1970》東京芸術大学美術学部日本画科卒業
《1970〜74》
㏍河合紀陶房に入社 河合紀氏に師事し、陶板レリーフ制作
《1975》独立 益子陶飾(栃木)にて陶板レリーフ制作
《1983》藤原郁三陶房を設立
《1992》陶壁作品集(京都書院)出版
《1992・93》新制作・スペースデザイン新作家賞受賞
《1994》新制作・スペースデザイン会員推挙
《1995》千葉市美術館ファサード・レリーフコンペ佳作入賞
《2000》ジョウモネスクジャパン展(新潟県立歴史博物館)
《2001》千年の扉展(栃木県立美術館)
《2003》邪鬼-藤原郁三陶彫集(叢文社)出版
《2004》
日本現代陶彫展特別賞入賞(岐阜県土岐市)/タイルデザインコンテスト優秀賞(ダントー株式会社)
《2007》
パリ日本陶芸展(France Paris)/大陸に於ける韓国と日本の陶芸2007展(France Guebwiller)/ヒューストン大学・ヒューストン建築学校にて講演(Txas America)
《2008》
栃木に潜むチカラ展(栃木益子 陶芸メッセ陶芸美術館)
《2009》
ソウル産業大学 陶芸学科にて講演(韓国)

現在までに公共、民間建築空間約500ケ所に、陶及び異素材との組み合わせによるレリーフ・モニュメント・エコガラスアート等を設置。1995年より毎年、新宿伊勢丹・岡山天満屋等各地で陶彫邪鬼展を開催

【所 属】
現在、栃木県新作家集団会員、新制作協会会員、京都造形芸術大学 特別講師

【主な作品】
サントリー梓の森プラント(栃木)、花王石鹸栃木研究所(栃木・市貝)、川崎市労働会館(神奈川)、KDD国際通信センター(栃木・小山)、栃木県立子供総合科学館(宇都宮)、群馬県立太田工業高校(群馬)、澁澤シティプレイス(東京・茅場町)、ホテル東日本宇都宮(栃木)、北区神谷区民センター(東京)、東京都中央卸市場葛西花き市場(東京)、海老名市立本郷コミュニティーセンター モニュメント(神奈川)、岩槻駅モニュメント(埼玉)、京都地下鉄二条駅コンコース(京都)、日本赤十字社茨城県支部(茨城・水戸)、JR仙台病院(宮城)、益子駅ミレニアムモニュメント(栃木)、フォレスト益子(栃木)、栃木県立栃木女子高校 100周年記念モニュメント(栃木)、大平町健康福祉センター モニュメント(栃木)、結城市民情報センター(茨城)、栃木県立野沢養護学校(栃木)、東京大学 理学系総合棟・小柴記念ホール(東京)、公立豊岡病院(兵庫)、高槻市子育て支援センター(大阪)、栃木県庁舎(栃木)、彩都友紘会病院(大阪) 、西条市新図書館(愛媛)、庭のホテル(東京 千代田)、勧行寺本堂(横浜)他

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栃木県立博物館(宇都宮)陶壁「白い大地ー褶曲」

【左】栃木県庁(宇都宮)「ガラスの滝」(蛍光管エコガラス)

【右】日本生活協同組合連合会CO-OP PLAZA(渋谷)モニュメント「虹の階段」H=6m

芸術はもっと社会の役に立って良いのではないか。

そういう想いから日本画をやめて、陶による環境芸術の世界に入りました。
陶壁は場を与えられて、初めて成立するアートです。あくまで主役は空間であって、陶壁は空間演出装置、つまり空間のバックグラウンドアートでいいと思っています。

私は壁と言うのは、地球の断面だという想いがあります。
人類は始め山の洞窟に住んでいました。
やがて社会が形成され、平地に移動するようになりました。
いわば建築は平地に建てられた洞窟、つまり擬似洞窟なのです。したがって洞窟の壁、すなわち大地の断面、地球の断面が壁のルーツと言えましょう。

もちろん建築の壁というのは、洞窟の壁のような限りない奥行きは持っていません。せいぜい厚くても20㎝程度です。ですからイメージとして大地の断面であるかのような、奥行きと広がりを持たせたいのです。

このように陶壁制作では、常に大地のロマンを追い求めているのですが、さすがに40年も続けていると陶とは正反対のものに惹かれます。それがガラスです。しかも陶と同じ土から生まれたものであり、あたかも土の中から宝石を発見するような感覚を持ちました。 そんな経緯が合っていち早くエコガラスにも注目したのですが、特に蛍光灯には他のガラスには無い特別の美しさがあり、アートになりうる新たな可能性を発見しました。

現在、蛍光管は水銀の除去という大変さがあるため、リサイクルがあまり進んでいません。そのうえ蛍光管はすべての建物に存在し、しかも少しずつしか取り替えられない為、廃棄の実態が見えづらいのです。 ところがこのガラスリサイクルの一番のお荷物になっている蛍光管が、逆にアートになりうる一番豊かな可能性を持っているのです。 再生にはキャスティングという技法を使っていますが、その型にこれまで手がけていた陶板が最適だという事がわかりました。陶壁制作の技術をそのまま活かして、エコガラスアートにも取り組んでいます。

元のものより美しく再生させる事がリサイクルの基本です。
そのためアートの力がどうしても必要です。われわれアーティストも循環型社会とは決して無縁ではいられない、そんな風に思っています。

又、環境芸術は常に大勢の人が関わるのでストレスがたまります。
その解消の為、日本画を描いている頃から好きだった「邪鬼」を近年陶彫で創るようになりました。 邪鬼を通して土と対話しています。

作品のご紹介

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