西巻 優【建築家】 日本人のDNAがYESと言う空間

【職歴】
昭和54年3月 京都大学 大学院工学部建築学科 修了
昭和55年8月 (有)イオンアーキテクツアソシエイツ設立
昭和57年10月 (株)環境事業計画研究所入社 京都事務所長
昭和62年7月 (株)クカニア設立 代表取締役

【資格】
一級建築士(第142745号)
技術士(建設部門30196号)

【出版】
1984年 日本庭園手法マニュアル(住宅都市整備公団)
2001年 京町家改修技能者マニュアル(京都府建築工業共同組合)
2003年 なるほど「京町家の改修」~住みつづけるために~(財団法人京都市景観・まちづくりセンター)
2009年 京都北山の木でつくる癒しの家(株式会社リーフ・パブリケーションズ)

【実績】
京都・大阪・奈良・滋賀を中心に建物再生活動をおこなっています。特に、京町家の再生は70軒以上の実績を持ち、伝統構法に大工職人と共に取り組んでいます。平成20年には国土交通省から地域木造住宅市場活性化推進事業を受け、日本の森林資源を活用した家づくり、建物づくりをおこなっています。

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《セカンドハウス》「町家でごはん」の草分け的役割を果たした店舗です。町家の持つ本物の味わいを楽しむ喫茶店です。16年前の店舗なのに、いまだに新鮮な味わいを持つお店として愛されています。町家再生のメルクマールとして京都市民の記憶に残っています。

【左】《はすねだ保育園》
「はすねだ保育園」は、鉄骨構造の仕上げを木造にした建物です。木材の柿渋仕上げと相俟ってレトロな味わいを感じる保育園です。プランは中庭を囲いこみ形で、ぐるっと一周する廊下が、子供たちの活動範囲を広げています。保育室→廊下→中庭の関係が子供たちの創造性を広げる役割を果しています。内装は無垢材で仕上げ温かみのある保育園となっています。床はチークの無塗装品を用い、壁は杉板を腰まで張っています。

【右】《杉原千畝記念館》
「杉原千畝記念館」は、千畝出生の地である八百津町に建てられました。檜の木材産地である岐阜県であることから、伝統構法による檜普請としました。展示空間は、檜の立体格子で組み上げましたが、これは伝統大工の力を借りずに、現代構法であるプレカットを用いました。システム的に加工する場合、原寸に基づくプレカットはコスト面で有効な結果を得ることができました。斜面地に建てているために基礎をコンクリートで堅牢に固めています。

日本人のDNAがYESと言う空間

設計事務所クカニアは、建築の専門的な知識を必要とする人に、最も望ましい解を見出す役割を担います。我々は、自然の木や無垢材を扱うことに得意とする設計事務所です。100軒以上の設計実例を持ち、大工職人とコラボレーションし、素材に明るく、建築の目的に相応しい建築づくりを設計の立場からお手伝いします。

京町家を15年以上に渡って改修・再生を行ってきました。日本の伝統的な木造様式から数多くの手法や技術を学びました。京町家から学んだ日本の木造技術は、汲めども尽きせぬ技と知恵の宝庫です。この技術を活かして、日本の新しい無垢材の使い方に取り組んでいます。RC構造物や鉄骨構造物と無垢木材との混淆もこの流れから生まれてきました。

自然の素材を使うことによって、空間の豊かさが変わります。人間の環境として「温もり感」が生まれます。日本の空間美意識が生まれ、心が和みます。そして、建築空間に「質的な美くしさ」が生まれます。RC造や鉄骨造が「乾いた建築」から、日本の温帯モンスーンに相応しい自然感のある空間に変わります。日本人のDNAがYESと言う空間が生まれます。そうした空間づくりを目指しています。

作品のご紹介

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