トップページ >  インフォメーション  > 「未来医療健康都市関西・第1回 Future Forum」開催報告

「未来医療健康都市関西・第1回 Future Forum」開催報告

2015年9月7日

「未来医療健康都市関西・第1回 Future Forum」を2015年7月30日(木)、毎日インテシオ大会議室において、真夏の平日午後からの開催にもかかわらず、120名近い参加者にお越し戴き開催させて戴きました。
関西圏だけでなく鳥取県、岡山県、東京都など遠方からもご参加頂き、心より御礼申し上げます。
今、注目されています日本版CCRCについて、「大学連携型など日本版CCRCの胎動と地方創生ビジネスチャンスへの期待」と題し、日本版CCRCの第一人者で日本版CCRC構想有識者会議委員の三菱総合研究所プラチナ社会研究センター主席研究員松田智生氏に国の施策、多様なモデルが動き始めている全国の胎動、ピンチをチャンスに変える地方創生への期待などについてご講演を賜りました。
質疑応答では、積極的な質疑を多数頂戴し有難うございました。

以下にご講演要旨を紹介させて戴きます。

日本版CCRC構想である、健康でアクティブな生活の実現、東京圏をはじめ大都市の高齢者の地方移住支援、継続的なケアの確保、地域社会(多世代)との協働、IT活用などによる効率的なサービス提供、居住者の参画・情報公開の等による透明性の高い事業運営、関連制度や地方創生特区等の活用による政策支援等について、具体的な事例を交えてご紹介戴きました。

●CCRCとはアクティブシニアの活躍による地方創生
高齢者への介護移転リスクを払拭し、体の安心、お金の安心、心の安心の3つの安心を提供し、元気なうちに地方・地方都市への移住を促す。アクティブシニアの移住により介護・ヘルパー以外の予防医療、健康支援、食事、コミュニティ運営など多様な雇用が創出され、若年層の人口の流出を防ぐ。また、健康ビックデータ分析が得られ、緻密なデータ解析を行うことにより介護を予測するなど健康支援へ繋げる。
介護で儲けるのではなく、要介護にさせないことで利用者は対価を支払うという逆転の発想である。

●日本版CCRCは多様なモデル
日本版CCRCは様々な地域、事業主体で、地方移住型だけではなく都市タワー型、都市近郊型、中山間地型、田園地域型、大学連携型、病院連携型、団地再生型など多様なモデルが動き始めている。

●大学連携型CCRCは四方一両得=多世代視点(民学公産)
大学連携型CCRCは、高齢者、子育て世代、大学生などの多世代視点となり、市民・大学・公共・産業の四方一両得となる。単なるシニア住宅ではなく組み合せ型の産業である。多世代のための「担い手となる」だけでなく、若年層と交流することにより自分の知見や経験を誰かに伝えることにより「生きがい」となる。

●地元市民のメリット訴求
CCRCを行うことにより地元市民は在宅のままCCRCのシステムが使え、新たな雇用や移住者支援などの「生きがい」を創出する。移住者と地元市民との軋轢を無くすことが必要不可欠である。

●綿密な準備を行い進めていく
ビジョン(地方交付金を活かした基本構想など)、プロセス(パートナー戦略、ターゲット戦略、産官学協議会、資金調達など)、プロジェクト(ケーススタディ、モデル事業など)などを考え、様々な分野が連携し綿密な準備を行い進めていく必要がある。大切なことは一歩踏み出すことだ。

講演会後には、同毎日インテシオF会議室において情報交換会が盛大に開催され、講師を交えて多くの参加者による活発な意見交換が行われました。誠に有難うございました。